食へのコンプレックスのこと
私はむかしから食にコンプレックスがある。
大学生のときに初めて拒食症になり、そのあとに反動で過食症になり、また拒食になり、の繰り返しで、体重の増減がはげしい。
現在はつい先月ほどまで過食だった影響で、体重はかなり増えている。
大学生のときからぼんやりと「食にこだわらなければいけない」という強迫観念がある。
というのも、私が素敵だと思う人はみな食にこだわっていたからだ。
私は強迫観念にさいなまれるだけで、むしろそれがひっかかりとなり、完璧になれないのならやらない方がよい、と目を背けていた。
しかしめちゃくちゃな食生活にも飽きはくるもので、最近はまた一汁一菜を始めている。
現在の主な食事は、米は電子レンジであたためるパックご飯、味噌汁はお椀に味噌とカットキャベツをいれて湯を注いだものだが、それだけでも食に対する体力が少しずつわいてくる感覚がわかる。
今日は数ヶ月ぶりに、野菜を買った。
陳列してある米をみて、今度は米を買って洗って炊いてみようかという気分になった。
図書館で数年ぶりに食のコーナーに立ち寄って本をめくった。
食にこだわらなければ、というコンプレックスを完全に克服するにはまだ時間がかかりそうだが、心の底から自炊と食事を楽しむ日はそう遠くはない気がする。